英語の聞き流しはリスニング力向上に効果があるか?

2024年1月13日

英語を聞き流す"だけ"ではリスニング力向上は難しい

いきなり結論から言うと英語をひたすら聞き流したり、英語のドラマや映画を視聴する”だけ”ではリスニング力の向上は難しいと思います。特に、全く聞き取れない英語をスクリプトも見ずにひたすら聞き続けてもあまり効果は無いと思います。

私も英語のニュースを聞き取れるようになりたくてYoutuneで毎日Bloombergを視聴していたときがありましたが、効果は感じられませんでした。当時はTOEICでリスニング、リーディングともに300点くらいで合計600くらいの英語力でした。このときは、映像とたまに聞き取れる単語から全体の雰囲気を推測するといった感じでしたので、聞き取れない英語を聞き取れないままずっと聞いていただけでした。

リスニング力向上には精聴が重要

多聴と精聴という言葉は聞いたことがある方も多いと思います。これらの定義は人によって様々だと思いますが、多聴はたくさんの英語を広く浅く聞き英語自体に耳を慣らす、話の大筋を理解することを目的とする、精聴は英単語の意味や文法構造、音のつながりやイントネーションと言った細部まで理解することを目的とし、繰り返し英語を聴き込むこといったイメージではないでしょうか?

精聴が重要である理由は英語を聞き取れる=リスニング力があるという状態にするためには以下のようなことができないといけないからです。

  1. 英語を単語単位で聞いて理解できる。
  2. 英語を文単位で聞いて理解できる。文単位で理解するためには英単語の知識に加えて文法の知識が必要となります。
  3. 英語全体の状況、文脈を踏まえて理解できる。
  4. 英語が話される際のスピード、声の高さの変化、イントネーション、ストレスを情報として理解できる。
参考情報

これらの力をつけるにはただ英語を聞き流すだけでは難しいです。なぜなら、聞き取れない原因を明確にしてから聞き取れるようになる練習をする必要があるからです。そのためにはスクリプトがある題材を選びましょう。

精聴のためにはスクリプトを見て分からない英単語は意味を調べる、使われている文法を理解する、音のつながり、イントネーションの変化をスクリプトに書き込むといった作業が必要です。これらを行った上で同じ題材何度も聞きましょう。ただ聴くだけでなくシャドーイングも行うようにすることをお勧めします。シャドーイングにより発音が向上することでリスニング力も向上します。これは自分で発音できる音は聞き取れるからです。

リエゾンやイントネーションの分析方法はRachel’s EnglishというYoutubeチャンネルの中でBen Franklin Exercise と呼ばれている動画が参考になります。https://www.youtube.com/watch?v=cEda3liHF1U

精聴後の復習として聞き流しを活用する

通勤時間や家事をやりながら聞き流しを行う題材は精聴を行ったものを選ぶと良いと思います。精聴を行った題材はかなり聞き取れる状態になっているからです。この聞き取れる状態を無意識にできるように聞き流しを行い英語に慣れていきましょう。

通勤時間や家事の最中は英語だけに集中することが難しと思いますので精聴を行うより聞き流しによる復習の時間としたほうが勉強全体の効率が良くなると思います。

私も英検準一級、一級を取得したときには自宅で問題集や英検の過去問を精聴し、通勤時間の電車の中で復習として聞き流しを行っていました。

試験対策にも精聴が有効

英検やTOEICのリスニング対策としてもまずは精聴を重視した方が良いと思います。資格試験のリスニングでは話の内容を正確に理解する必要があるため細部まで聞き取れるようになる必要があります。間違えた問題は何故間違えてしまったのかをしっかり分析するようにしましょう。

繰り返しになりますが、聞き取れない英語をなんとなく聞いていても聞き取れるようにはなりません。地道な積み重ねがどうしても必要です。

試験対策を行う場合は、最初は教材はその試験の過去問や問題集を使いましょう。問題の傾向やよく使われるフレーズも知ることができるので勉強の効率が良いです。私が英検準1級、1級を受験した際に使用した参考書と問題集は以下の記事にまとめているので参考にしてください。

英語学習を効率的にするためのアイテム

ノイズキャンセリング、スロー再生ができるプレイヤー

英語の精聴する際にどうしても早くて聞き取れない箇所がでてくると思います。そう言ったときにスロー再生できるプレイヤーがあるとどのような音が実際に発音されているかを理解することがとても楽になります。英語は音が繋がるリエゾンや音が欠落するリダクションが頻繁に起こります。そのため、スクリプトを見て自分が思っている発音と実際に聞こえてくる発音に大きな違いがあることも多いです。私は勉強中にスクリプトを見ながら聞いても何と発音しているのか分からないことが多かったです。そのような時にスロー再生で音を確認するとリエゾンやリダクションが起こっている箇所を理解しやすくなります。

また、通勤中の電車の中やカフェで勉強する際には周りの音が結構大きかったりするのでノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを使うことをお勧めします。私はSONYのウォークマンのNW-A57 という機種を使っています。ノイズキャンセリングも優秀ですし、語学学習機能が付いておりスロー再生や区間指定のリピート再生などが簡単な操作で行えます。

Kindleアプリ

通勤や外出先に紙の本を持っていくと荷物が増えてしまうのでkindleで電子版を購入しスマホのkindleアプリで見ると荷物が増えずいつでも勉強できるのでお勧めです。でも紙の本の方が勉強しやすいという方もいらっしゃると思います。

元々私は紙の本派だったので自宅でも外出先でも読みたい本は思い切って紙とkindle版の両方を購入していました。ちょっとお金はかかりますが、勉強の効率をあげるためには多少投資することも悪くないかなと思います。スマホだと画面が小さいと言う方はKindleを使ってみるのもいいと思います。iPadなどのタブレットと違い読書しかできませんので勉強に集中しやすくなります。

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Posted by fanfanta