プロダクトオーナーのタイプとプロダクトへの影響

2021年5月3日

プロダクトオーナーの役割

スクラムの役割の一つであるプロダクトオーナーはプロダクトの価値を最大化する責任を持ちます。スクラムガイドではプロダクトオーナーについて以下のように記述されています。

プロダクトオーナーは、スクラムチームから生み出されるプロダクトの価値を最大化すること
の結果に責任を持つ。組織・スクラムチーム・個人によって、その方法はさまざまである。

プロダクトオーナーは、効果的なプロダクトバックログ管理にも責任を持つ。たとえば、
・プロダクトゴールを策定し、明示的に伝える。
・プロダクトバックログアイテムを作成し、明確に伝える。
・プロダクトバックログアイテムを並び替える。
・プロダクトバックログに透明性があり、見える化され、理解されるようにする。
スクラムガイドより引用

また、プロダクトオーナーはスクラムチーム内の活動だけでなく、市場調査、顧客、ニーズの特定、プロダクトのリリース計画策定などのプロダクトマネージメント全般を行います。

下図のようにプロダクトオーナーはプロダクトマネージメントとスクラムチームをつなぐ役割です。

プロダクトオーナーのタイプ

プロダクトオーナーはプロダクトの成功に対して非常に大きな影響を与えるため、どのような人物にプロダクトオーナーを任せるかは非常に重要です。

書籍The Professional Product Ownerではプロダクトオーナーは以下のようなタイプに分類できると述べられています。

筆記者
- 開発チームのために要件を集めるだけの人。意思決定を行う能力は無くプロダクトオーナーの役割をほとんど果たせない。
代理人
- 筆記者よりはビジネス側の人。ビジネスの代表者とみなせるが本当にプロダクトに対して影響力がある人と開発チームの間に不要なやりとりを発生させる。
ビジネスの代表者
- ビジネス側の人間としてドメイン知識やステークホルダーの期待を開発チームに伝えることができる。プロダクトマネージメントにおける全ての決定権は持っていないため意思決定に時間がかかる。
スポンサー
- ビジネスの先頭に立つ人物で予算に対する決定権を持つ。意思決定を即座に行えるため開発チームは作業に集中することができる。
起業家
- プロダクトオーナーの理想的な姿。自分でプロダクトに対して資金を提供しておりプロダクトに関する全権を持っている。現実では難しい。